ヨーロッパを中心に高い評価を得ている3Dプリンター Ultimakerシリーズが、新たにUtimaker3として生まれ変わりました。実機を見ることができたのでレポートします。これは欲しいぞ。
Ultimaker3とは?
欧州ではトップブランドのオランダのメーカーがUltimaker。値段は少々お高めですが品質の高さで初期の頃から人気ですね。今は日本でも代理店(BRULE)が出来て、比較的入手しやすくなりましたね。ラインナップは2種類で標準のUltimaker3と、造形エリアを上に100mm拡張したUltimaker 3 Extendedです。
▲Ultimaker 3 Extended (¥619,800-税別)
デュアルヘッドに正式対応!
従来機と大きく変わったのはヘッド部分です。今回から正式にデュアルヘッド対応になり、2色あるいは2種類のフィラメントが同時に使えるようになりました。以前は改造キットはラインナップされてたようですが、あくまで実験的な機能だったんですよね。ちなみに他のブランドと違って、一貫して太めの3mmフィラメントを使用しています。
下の写真でヘッドがLEDで赤く光っていますが、LED色で状態を表しているようです。また使用していない方のヘッドは少し上に持ち上がって、造形中のオブジェクトに干渉しにくくなっています。Makerbotなどのデュアルヘッド機では2つのノズル高さをきっちり合わせるのが難しかったし、低いほうが造形物にぶつかったりもしました。なのでUltimaker 3ではかなりまともにデュアルヘッド機能が使えそうです。
これが完全に新しくなったヘッドユニット。このユニットごと簡単に交換できるようになりました。
完全にカバーされた洗練されたデザインのヘッド。
フィラメントは背面に2本セットできるようになっています。2本重ねるので、設置のときは奥行きが必要になりますね。
表面の滑らかさはトップクラス
デュアルヘッドになったので、こういう2色成形もできます。
こんな細いもの、よく出力できますよね。
今回から水溶性フィラメントもサポートされたので、こんな形でサポート材をつけると複雑な形状、繊細な形状も比較的きれいに出せます。
公式サイトにもあるオブジェクト。サポート材を使うことにより、こんなのも一発で出力できます。
普通の1色成形もとても滑らかです。
オーバーハングしているあごの下もサポートなしで出力しているようですが、あまり荒れてないですね。
デュアルヘッドのFDM機がいいならぜひ
というわけで機構を完全にリニューアルしたUltimaker 3 はいかがだったでしょうか。なめらかなで安定した出力という基本性能だけでなく、最近は下火になったデュアルヘッド機能が魅力的でしたね。ちょっと高めではありますが、そこに魅力を感じられるならいい選択だと思います。
ちなみに展示会では、もじゃもじゃがちょっと発生していました。ガラス製ベッドなので材料によっては定着がいまいちなのかもしれません。
そんなときは先人の知恵、「ガラステーブルにケープを吹く」が効きそうです。
あるいはこういう専用シートをガラステーブルに貼るのも有効ですよ。