あの人気の3Dプリンター Zortrax M200を大型にした新機種のM300が発売されました。早速見てきたのでレポートします。でけーな、これ。
Zortrax M300とは?
数十万円クラスの3Dプリンターの中でも最近人気なのがZortrax M200。その造形サイズを大きくしたものがZortrax M300です。
その名の通りM200では200mm角クラスだったものが、M300では300mm角クラスまで拡大しています。Ultimaker2 Extendedは縦に伸ばした感じですが、Zortrax M300はXYZの3方向が均等に大きくなってます。なので見た目もほぼ一緒ですね。価格は約50万円とM200のほぼ倍です。
ヘッドはM200と同じでそのまんまフレームが大きくなった感じです。
ヒーテッドベッドも同じく穴あきセルボード式ですが、大きくなったので温まるのに多少時間がかかるようですね。
使える材料が限られているので注意
Zortrax M200は純正材料が6種類出ていますが、M300で使えるものはZ-HIPS、Z-PET、Z-GLASSの3種類です。使いたい材料がこの中にあればいいんですけどね。一般的なABSが使えないし、この3種類を駆使しても白・黒・グレー・透明の無彩色しかないので、見た目が楽しげな3Dプリントは難しいですね。
ちなみに6種の材料の特徴を簡単にまとめると下記の通り。
Z-ABS | 標準的な材料で塗装も接着もOK。色数豊富。多少反る。他の材料の約半額。 |
Z-ULTRAT | ABSを反りにくいように改良したもの。色数豊富。 |
Z-PCABS | ABSより耐衝撃性が高い。反りが大きめ。 |
Z-PETG | 糸を引きやすいので細かい造形は不向き。 |
Z-HIPS | ABSよりも多少強度が落ちるが反りは少ない。リモネンという溶剤で溶ける。 |
Z-GLASS | 唯一の透明材。 |
大物を一発で造形したい人向き
M200との違いって結局、大物を一発で造形できる代わりに材料が限られてる、この1点だけです。ここが用途にハマればM300かなとは思いますね。ただ、一発造形にこだわらず分割できる造形物なら、同じ予算でM200を2台買ったほうが出力速度が上がって効率良さそうです。1台壊れても作業が続けられるし。大物の造形だと稼働時間も長くなるし、そうすると失敗の確率も上がります。もっともZortraxは造形失敗の確率が他の機種よりだいぶ低そうですけど。
ちなみに300mmクラスの大物造形だと、2〜3日動かなしっぱなしになるようです。
というわけで、職場でM300を導入しようと思っていたけど、200mm超の大物をどれだけ出力するか、材料はHIPSメインでいいか再検討することにしました。もし買うことがあればレポートしますね。でもたぶんM200かな。いや、Ultimaker 3もヤバそうやな…