ヨーロッパで評価の高いUltimaker(アルティメイカー)シリーズの現行機、Ultimaker2をやっと見ることが出来ました! 2年ほど初代Ultimakerを使ってますが、やはり他社モデルよりも気になりますね。DMS2015展レポート第2回。
Ultimakerとは
オランダ製の3Dプリンターのブランドで、Ultimaker2はその第二世代に当たります。デリバリーの関係からか主にヨーロッパでの評価が高いですが、Make:誌の2015年版バイヤーズガイドでついにトップ評価を得ました。
国内ではBRULEさんが代理店になったことで、入手しやすくなりましたね。記事作成時点で\379,800(税込)だそうです。
機構的な特長の一つはボーデン式と言って、プリントヘッドにモーターを置かずフィラメント側に置いたエクストルーダーで押し出していることです。これによりヘッドが軽量になって、出力速度や精度のアップが期待できます。おかげでヘッドまわりはだいぶすっきりしてますね。
ちなみにこちらは我が家の初代Ultimaker。いろいろむき出しです。
ヒーテッドベッドは標準装備で、ガラス板をクリップで止めるようになっています。自動レベル調整機能は確かなくて、レベル調整ねじは四隅にあります。ガラス板のエッジがキレイに処理されてますね。
SDカードスロットを備えたコントロール部分。初代と同じなら右の丸いボリュームを出力中に回すと、出力スピードを早くしたり遅くしたり出来ます。
背面に配置されたフィラメントリール。いまでは少数派の3mmフィラメントです。フィラメントはPLAとABSが両対応していますが、純正のABSは3色しかないのが残念です。
出力サンプル。造形サイズが230 x 225 x 205 mmと比較的大きめなのも特長です。標準ソフトはCura(英語版)になります。
これ、出力デモ中なんですけど、きれいな円筒になってますね〜。
サイズアップしたUltimaker2 Extendedも
会場には出力サイズを拡大したUltimaker2 Extendedもありました。その名の通りUltimaker2を上に延ばしたことで、出力品質はそのままに造形サイズの拡大を図ったモデルです。
造形サイズは高さ100mmアップで、お値段は6万円アップの\439,000です。うーむ、もう少し取り扱いが早ければ、職場のReplicator2Xno代わりに買ったんだけどな…
高さ以外は特に変更無いようです。
会場にはありませんでしたが、BRULEさんではこのほかに小型廉価版のUltimaker2 Go 、初代の改良版のUltimaker Original+(いつのまにかヒーテッドベッド付きに!)も取り扱いしており、ぐっと買いやすくなりましたね。
唯一気になるのは3mmフィラメント
運用上気になるのは3mmフィラメント(正確には2.85mmだけど)の入手性です。Amazonでよさげなのを見つけても3mmは無かったり、在庫売り切りで再入荷しなかったりと安定しないです。まぁ純正を買えば良いんですけど・・・
それはともかく海外での評判も大変よいので、少し大きめの造形サイズで高品質な3Dプリンターが欲しい方には有力な候補の一つではないでしょうか。
ちなみに代理店の方とZortrax M200との比較を聞いたら、いろいろ自分でいじれる/いじりたい方はUltimakerの方が良いのではというご意見でした。フィラメントも汎用品が使えますしね。(あればな)
まとめ
良さそうな点
・海外でトップクラスの高評価
・造形サイズが大きめ
・出力スピードが速い
・PC接続なしで出力可能
不安な点
・国内ユーザーが少ない → 日本語情報が少ない
・3mmフィラメントの入手性
[参考] Amazonでもあまり3mmフィラメントは安定して買えないんですよね。