3Dプリンターの材料を月に何kgも消費するみなさん、こんにちは。今日は3Dプリンター特集のある海外雑誌を買ってみたら、ヤツら材料まで自作すんのかよって話です。
米国の自作野郎雑誌 “Make:”
電子工作とかが好きな方には有名な米国の雑誌、”Make:”。 昨年末に3Dプリンター購入ガイド特集の2014年度版が出ていたので、Amazonで買ってみました。届くまで2週間ほどかかりましたが、千数百円で海外雑誌が買えて便利ですね。送料込みでだよ⁈ 今はKindle版も出てるようです。また日本語版のサイトもあり(注.雑誌は英語版のみ)、いくつかの記事は邦訳されています。
ヤツらはフィラメントも自作するらしいぜ!
この号ではまるまる一冊3Dプリンター関連記事で埋められています。情報に飢えている方には鼻血ブーな内容ですよ! 私もUltimaker購入直前に2013年版を入手して、鼻血の処理が大変でした・・・・ 内容は最新23機種のレビューを中心に、3Dスキャナーやプリント品の活用例が載っています。その中で特に目を引いた記事が、3Dプリンターの材料のフィラメントを自作するためのDIY FILAMENT EXTRUDER (フィラメント・エクストルーダー)です。
フィラメントを自作する機械の自作キット
見た目がどう見ても「お父さん、また変な物つくったの?」と家族の非難を浴びそうなFilament Extruderですが、ペレット状のプラスティック原料を溶かして穴から押し出すことによりワイヤー状のフィラメントを作れる機械です。
記事ではFilabotとFilastruderの2機種が紹介されており、Filabotの組み立てや公開されてる図面からの自作方法が4ページにわたって載っています。そう、フィラメントを自作するための自作キットの自作記事ですよ。もうおまえらどんだけ自作が好きなのかと。つーか、今日オレ自作って何回言ったのかと。
材料のリサイクルとオリジナル色
で、わざわざそこまでしてフィラメントを作る理由が二つ書いてありました。一つはペレットから自作フィラメントを作れば安く上がること。フィラメントは1kgのリールで$30-$50ほど。ペレットならその1/10で買えるし、失敗材料もリサイクル出来るから材料が安く上がるとのこと。
でもアメリカの事情は知らないけど、日本でいったいどこで小売りしてるんだよ!!・・・・と思ったら、まさかのアスクルで取り扱い! でも結局法人向けだし25kg単位なので、かなり常軌を逸した個人でないとカートに入れるのをためらうことかと思います。着色もたぶんしてくれないだろうしな・・・ちなみに25kgというのは工場で成形材料を買うときの最小包装単位です(笑) 国内でコストダウン目的で導入するのはちょっと無いかなぁ。
もう一つの理由はオリジナルカラーを作れること。以下のFirabotの動画では、白と赤を混ぜてピンクっぽいフィラメントを作ってます。色を合わせるのが難しそうですが、うまくいけば面白いですね。あとは既製品や日用品を粉砕して同じ色のフィラメントを作るのもありかな? ただ、材料が何を使ってるかの確認と、不純物の混入防止に注意する必要があります。例えば融点の違う材料が混ざっちゃうと、低温側の樹脂が炭化して黒くなったり高温側の樹脂が溶けずにノズルに詰まったりするかも。プラスチック成形工場から出る廃材も、そんな理由で材料がちゃんと分別してないと引き取ってもらえません。
というわけで一見便利そうだけど、使いこなすのは難しそうなFilament Extruder でした。