DMS展2014レポートの4本目。MUTOH Value 3D MagiX MF-2000, MF-1000 編です。さすがに4日連続更新はしんどいわー。
MUTOH Value 3D MagiXとは?
プロッターやドラフターなど、製図関連機器の老舗国内ブランド、ムトーの3Dプリンターです。昨年末に発売されましたが、DMS展では初出品のためか注目を集めていました。造形サイズが三辺200mmのMF-1000が¥200,000、三辺300mmのMF-2000が¥450,000です。余談ですけどドラフターってMUTOHの登録商標だそうですね。
2月に見かけた時の前回レポートはこちら。
デカい。とにかくデカい。
今回後継機のMF-2000が(たぶん初)出展されてました。従来品との違いは造形サイズが拡大されたことと、デュアルヘッド化。見て分かるとおりとにかく筐体がデカイです。その分造形サイズもでかくてL300 x W300 x Z300mmです。Cube Pro (275 x 265 x 240 mm)を越え、Replicator Z18 ( L305 x W305 x H457 mm) に迫る勢いですね。その割りに¥450,000と、Replicator Z18の半額程度。デカい造形サイズが必要な用途にはいいかもしれません。
ただMF-1000もそうだったけどデッドスペースが多いのか、Replicator Z18の方がコンパクトってのがなぁ。
また、純正フィラメントは従来どおり1kgリールしかありません。これ、フルサイズの造形をしようとすると材料が足りなくなる時あるよね・・・調べた限りでは材料切れの検出や自動停止機能は見つけられませんでした。
一方でMakerbotはその辺を考えてあって、Replicator Z18用に外付けの大容量フィラメントケースと、XLサイズ、XXLサイズのフィラメントを用意しています。XXLサイズは10lbなので・・・4.5kgですか。やっぱりそのくらいいるよね。さらにZ18を含めた第5世代Replikatorのスマートエクストルーダーは、フィラメント切れ検知&自動検知機能付き。隙がないなぁ。
MF-2000で大きな物を出力する時は、せめて未使用のフィラメントをセットした方が良さそうです。
なぜかフィラメント径が違う
仕様を見ているとMF-1000はフィラメント径が3mmが標準ですが、MF-2000は1.75mmが標準ですね。なんで変えてるんだろう。
企業ユーザーが多い
こちらのサイトによると「当初は個人ユーザーを想定していたが、実際は個人購入は3割程度」だそうです。そりゃあんなデカい筐体、自宅にそうそう置けないよなー。それに生産設備のような外観は、個人の消費欲をそそりにくいだろうし。むしろMUTOHの製図関連機器に馴染みのある企業としては選びやすいんでしょうね。
MF-1050って何??
ところでアンドール(株)って企業のブースでもMF-1000が置いてあったんだけど、表示はMF-1050ってなってました。説明員は「誤記みたいですねーすみません」と言ってたけど、ムトーのサイトによるとMF-1000と3Dソフトのパッケージ商品のようです・・・ちゃんと自社製品を覚えておこうぜ(笑)
デカさはリスクと引き替え
造形サイズの大きさが特徴のMF-2000。一方で前述の材料切れなど、造形が失敗するリスクも高まります。造形が止まってしまった場合、失う時間も大きくなります。それでも300mm角の造形サイズが欲しいときに、選ぶ意味が出てくるんじゃないんでしょうか。
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