• このエントリーをはてなブックマークに追加

[HB1] 自転車モノを作るために、3Dプリンターを改造しなければっ。

半年ほどこのブログのなかでいくつか自転車モノを作ってますが、未完成だったりデータ未公開なのは理由がありまして・・・
heated-bed-001

使える樹脂が限られてる

うちのUltimakerをはじめ数万~数十万の3Dプリンターでは、使える樹脂がだいたいPLA樹脂ABS樹脂の2種類に限られてます。

主な特徴: 
PLA
○ ABSより造形中の変形が少ない
× 固く弾力性がない。ヤスリがけしにくい(キレイに削れない)。塗装が乗りにくい。耐熱性が低い。(真夏の車中で変形?)

ABS
○ PLAよりも強度や弾力がある。 普通にヤスリがけできる。塗装が乗る。 耐熱性がある。
× 造形中の温度変化で変形しやすい(反る) 造形中にゴムが焼けたようなにおいがする

簡単に言うと造形しやすいのがPLA、造形した製品が丈夫で加工しやすいのがABSです。

つまり自転車用品として向いてるのはABSなんですよね。ABSなら強度があるし耐熱性もあるので、命に関わらない部品であればある程度使えるでしょう。実際にライト関連などABS系の樹脂を使ってる自転車用品はけっこうあると思います。ところがうちのUltimakerは基本的にPLA樹脂向けなので、ABS樹脂でも安定して造形できるように改造する必要があるわけです。

だからいまPLAで作ったデータを公開してもABSにしたら条件が変わってしまうため、あえて公開してないし完成もしていないというのが表向きの理由です(笑) ま、要は色々面倒なのでな。

ともかく、改造は3段階で考えてます。

ヒーテッドベッド

ABSは冷えた時の収縮が比較的大きいので、”さっき造形した部分”と”いま造形している部分”で寸法が異なり変形してしまいます。それを防ぐのがヒーテッドベッドです。要はにゅるにゅるが乗っかる造形台をヒーターで加熱して温度差を無くそうとするものです。最近の機種だと標準装備されてる物も増えてますね。

heated-bed-002heated-bed-003

ホットチャンバー

さらに温度変化を防ぐために、3Dプリンタの開口部にフタをして温室化するのがホットチャンバーです。これは某社の特許が関連するらしく、あえて密閉しない構造の製品もあるようです。 テキトーな板で密閉するだけでも効果があるようです。

換気装置

これは必須ではないのですけど、ABSを造形して臭くなると家族から苦情が出ますよね。幸い3Dプリンタを置いてある部屋にエアコンダクト用の穴が余ってるので(つまりエアコンがないわけだが)、この穴を使ってホットチャンバーの排気を行おうと考えてます。

というわけで、ちょっとづつABS樹脂対応化の改造の記事を書いていきます。記事タイトルに [HB*] とあるのがそれですのでよろしく。

スポンサーリンク
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

コメント

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください